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2020年05月19日
不動産売却の知識とノウハウ

【事例解説付】家やマンションが売れない理由と対策、実践解決方法のプロセスを公開

地元函館の大手不動産会社が1250万円で販売活動を始めるも、約1年以上売れない中古一戸建てがありました。売主としては、さぞかしストレスが溜まっていたこととお察しします。

不動産大手の営業担当からは900万円台に下げなければ無理と言われた家を、当社で専任媒介を結び6か月後に1180万円で購入申し込みを受けて成約にいたった事例を紹介します。

この記事を読むメリットは、中古住宅やマンションがなかなか売れない理由を把握し、成功事例に裏付けされた具体的な解決方法やそのプロセスを知ることで、家やマンションが売れない現状の脱却に役立てることです。

 

「家やマンションが売れない」6つの理由

① 価格の問題

もしも、相場とかけ離れた高い売出価格を設定しているのであれば、それは売却が困難です。

このよなことが起こる理由は以下の2つです。
・不動産業者の査定額に誤りがあった
・売主が強硬に売出価格を決めてしまった


本来は不動産業者から提示された査定書をもとに協議して、売り出し価格を決めていれば実勢相場から大きく乖離することはないはずですが、上記いずれかの理由で売り出した場合は、販売活動が難航してしまうのは至極当然です。

 

【関連記事】

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② 不動産物件(戸建・マンション)自体の問題

不動産物件と価格は、相互に関連し合います。

例えば、定期的に塗装を行なうなどした手入れの行き届いた住宅と、ここしばらくの間ほとんど手つかずの劣化の著しい住宅を比べたとき、当然のことながら同じ売出価格にはなりません。

致命的な欠陥や不具合が生じている不動産であれば、販売方針や戦略自体を工夫しなければなりませんが、このような要素がないにも関わらず「なかなか売れなくて困っている」という人たちのために、「物件の魅力を十分に引き出せているか」に焦点を当てます。

 

不動産物件と魅力には、以下のような関係性があります。


価格<魅力 → お得感がある → 早期に売れる
価格=魅力 → 妥当である  → 売れる
価格>魅力 → 高く感じる  → なかなか(1年以上)売れない


戸建でもマンションでも現在売出し中のあなたの家は、買い手に価格以上の価値を感じてもらうために、物件の魅力を十分に引き出せた広告になっていますか。

③ 不動産業者の問題

一般的には不動産業者の営業努力が足りないという話になりがちですが、ちょっと考えてみましょう。

もちろん、人的要素は大事です。

買い手は、信頼に値しない不動産業者や営業担当と不動産売買の契約をすることなんてありませんからね。


では、不動産会社や営業担当が熱心で一所懸命だったら、売れるものでしょうか?

インターネットが普及する以前の、まだ紙媒体が主流で、消費者が情報弱者だった時代なら、「これがお客様にピッタリの物件です!」と言われて、そうなのかなぁと納得して買う人もいたかもしれませんが、今の時代は違いますよね。

熱心に一所懸命に営業活動を行なうことは当然ですが、これがすべてではありません。

 

例えば、このように話す方がいます。

「大手不動産会社だから良いと思った」
「1社ではなく複数の業者にすべきだった」

 

確かに一理ありますが、これは不動産会社選びに失敗しないための保険をどうかけるかの話であって、本質的な問題解決策ではありません。

 

 

インターネット上のどのサイトを見ても、不動産会社の選び方を指南してくれるところはなりません。

「色々な不動産会社に相談してみましょう」
「不動産一括査定サイトがおすすめです!」



 
書かれていることは、「こうすればリスクが軽減できますよ。それでダメなら、また業者を変えればいいと思いますよ。」ということだけです。ましてや、このように推奨するのは、アフィリエイターが一括査定サイトから広告報酬を得るために誘導するサイトです。ここに本質はありません。

 

「選ぶなら大手不動産業者がいい?あるいは地元業者ががいい?」
「委任の仕方は専任媒介?それとも一般媒介の方がいい?」

 

このような視点で不動産業者を選定される人に限って、高確率で失敗し貴重な時間と心身を消耗されているので、この記事を読んでくださっている方には本当に留意してもらいたいです。


では、不動産業者のどこに問題があるのでしょうか?


ズバリ、販売戦略と広告表現力が欠如しているのです。

 

【関連記事】

不動産売却はどこがいい?「失敗しない不動産仲介業者選びの秘訣」

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④ 販売時期の問題

例えば、リーマンショック並みの金融危機や、震災などの大規模な自然災害が起こったときは、当然のことながら不動産市況にも甚大な影響が出ます。半年から一年間くらいの間、不動産取引はピタリ止まります。

 

新型コロナウィルスの感染拡大で経済に与えたダメージはリーマンショック以上に大きいので、半年や一年で済まないかもしれません。

 

マイホームを取得したいという買い手のニーズが蒸発することはありませんが、心理面で今大きな借金(住宅ローン)を組むのはやめておこうとブレーキがかかり、また金融機関によっても勤め先の与信調査等を鑑み、住宅ローンを推進を躊躇する心理も働く傾向があります。



このような場合、不動産市況全般的に流通(売買取引)が止まるので、あなたの所有する不動産だけが売れないわけではありません。

さて、こういった特殊事情を除き、平穏無事に過ごせている状況では、リゾートなどの別荘地や降雪のある雪国であれば季節や時期の影響を受けますが、それ以外の地域では、さほど影響は受けないでしょう。



年末年始やゴールデンウィーク、お盆休みなどは、めっきり動きが悪くなりますが、せいぜい一週間から10日間程度の瞬間的なものなので、気にする必要もありません。

欲しい物件に出会った人は、お盆休みや年末年始休暇であっても、他人が決めてしまわないうちに積極的かつ迅速に動くものです。

 

⑤ 需要と供給の問題

不動産を売りたい人がいても、買いたい人がいない。

人気のないエリアにおいては、不動産の販売活動は困難を極めます。

需要の低いエリアでは、価格を下げて売却するしかないかもしれません。

⑥ 売主の問題

私が経験した中では、「こりゃひどい」と思ったケースは少ないのですが、過去にはこのようなことがありました。

イ)家の中の整理整頓が苦手な人
ロ)お客様が買いそうだと見えるや、値段を吊り上げようとした人
ハ)欠陥があるのに、その事実を故意に伏せようとした人
 

イ)の整理整頓が苦手な人の場合は、写真を撮影する関係上、一緒に片づけを手伝いましたが、ロ)とハ)について人間性に問題があったので、当社から媒介契約を解除しました。 

滅多にありませんが、確かに売主側の問題はないとは言えません。

特に、ご入居中の販売は、内覧希望のお客様を招き入れるわけですから、家の中も外回りもきれいにして、好感をもたれるようにしておきたいものです。

 

さて、ここまで巷でいわれている中古の一戸建てやマンションがなかなか売れない6つの理由や原因を紹介しましたが、いよいよここから核心部分に迫ります。

 

ストレスを抱えた売主の心理とこれまでの経緯

家が売れない、ストレスが募る売主の心理

「地元函館の大手不動産会社に中古の一戸建ての売却を依頼しているが、一年近く売れずにいます。先日、担当者から価格を下げないと売るのは無理だと言われて正直困っています。」


相談のために来社されたオーナーが、開口一番、現在の心境を話してくださいました。
さらに続きます。
 

自分の物件は人気がないのだろうか?

価格が高すぎるのだろうか?

不動産会社選びを間違ったのかな?

複数の不動産会社に依頼すればよかったのだろうか?

担当者が一所懸命動いてくれていないのだろうか?

担当者は誠実そうで、決して悪い人ではないと思うのだけど…

 

きっと不安な気持ち、やるせない気持ちが入り混じった心境だったことでしょう。
長期間売れずにいると、ストレスから悶々とした日々を過ごすことになり、精神衛生上良くありません。また、売りに出している中古の一戸建てが売れなければ、人生設計においても計画の遅れをとることになりかねません。


この案件は、結果的にオーナーが納得できるかたちで売却できましたが、同じような悩みを持つ方は少なくないかもしれません。 

家が売れなかった、これまでの経緯

先述の当社に相談に来られたオーナーが函館市にある中古の一戸建ての概要や経緯は次のとおりです。
 

築18年の中古の3LDK一戸建てを平成18年に1300万円で購入した
・平成23年に500万円を投じて、すべての水廻り設備、内装をモダンなスタイルにリフォーム済み
・地元函館の大手不動産会社に売出価格1250万円で媒介を依頼した
・買い手がなかなか見つからないので、980万円に価格を下げなければ売れないと言われた
・営業担当とのやりとりに違和感と不信感が芽生えた。
・検索エンジンで調べていたら、当社のウェブサイトに辿りつき、相談してみようと思った。


この相談を受けて、早速、診断を行ないました。
次の章では、「売れない原因」を分析し、実際に講じた「改善策
」について解説します。

 

売れない家には共通した特徴がある。地元不動産業者が成約に導いた対策は?

売れない家には共通した特徴があり、売れないには理由があります。


「売れない家」の販売活動面における共通した特徴を紹介しつつ、改善施策を解説していきます。

①広告に使う写真が暗すぎたので、プロ機材をセットして写真撮影を実施

・室内の写真が全体的に暗く撮られていた
・広範囲にリフォームしたのに、どこをどう変えたのか、丁寧な説明文が皆無だった
 

正直に話すと、その広告写真から内覧したいという気持ちが起こりませんでした。
キッチンや浴室などの水廻り設備は新しそうなのだけど、写真が暗いため、写真映えしていませんでした。
 

<当社の改善策>
当社は、現地にデジタル一眼レフカメラを持ち込み、撮影のアングルや対象物に応じて広角レンズや単焦点レンズを使い分け、建物の外観、室内ともに、おおよそ2時間をかけて広告用の写真撮影を実施しました。

②買い手に伝わらない紹介文だったので、キャッチコピーや紹介文を練り直し

物件紹介文は、わずか3行50文字程度だった。
差し障りがあるので、記載内容を紹介することはできませんが、「リフォーム済みで美室!交通至便!という感じのものだと想像してください。

 

これでは、誰に向けて、何を訴求したいのかがさっぱりわかりません。
その会社の営業担当は、「自分は文章が下手で、表現するのは苦手なんです」と言い訳するかもしれませんが、高額な不動産を商品として販売する以上、甘えはいけません。それが、不動産営業の仕事なのですから。

 

<当社の改善策>
当社の売買物件一覧ページをご覧いただくとわかると思いますが、基本的に購入見込みのターゲット、また用途を想定して、そこに訴えかけるようなキャッチコピーや紹介文の作成を心掛けています。

すらすらと書ける場合は良いのですが、なかなかアイデアが浮かばずに苦労することもしばしばあります。所要時間にして2~3時間はかかります。


 

③住宅設備機器の説明が無かったので、コメントをていねいに記載した

写真を見れば、「数年前に取り換えたのだな」とぼんやりわかりますが、500万円もかけてリフォームを実施したのですから、どこをどう変えたのか、面倒くさがらずに丁寧に説明しなければ、初めて内覧する人には伝わりません。


壁や天井のクロスなど内装仕上げは、気に入らなければ張り替えてしまえば済みますが、設備品などは、そう滅多に取り替えるものではありません。


<当社の改善策>
購入を検討するお客様は、高い関心を寄せるところなので、メーカー名やシリーズ名、そして機能や特徴、いつ取り替えたのかなど、その詳細については物件紹介ページの中で、できる限り丁寧に記載しました。

設備や特徴に関しても、1~2時間程度かけてまとめていきます。

他の物件の設備特徴ページで紹介したものを、サンプル画像として、以下に掲載しておきます。

 

不動産が売れない事例を教訓に


内覧時に営業マンが熱心に説明してくれても、人は欲しくないものは買いません。

担当者に好感を持てても、気に入って納得できなければ買いません。なぜならば、買う対象が不動産だからです。

何度も買い替えが利く消耗品であれば、義理でお付き合いすることもありますが。


ウェブサイトの中には、専任媒介で頼む場合のリスク回避、また競争の原理を働かせたいという目的から、「一般媒介で複数の不動産会社に依頼すれば大丈夫」と推奨するところがありますが、最も需要なファクターである「販売戦略と広告表現力」が必要条件を満たしていない限り、複数の会社に依頼しても状況が好転することはありません。




ましてや、一般媒介の場合は、他社に後れをとるまいと営業担当は「早く広告を出さなきゃ」というプレッシャーがかかります。会社が求める売上数字を達成し、他社との競争に負けるわけにいかないからです。

ところが、残念ながら、このことは売主にとってデメリットに働いています

つまり、クォリティよりスピードを優先する結果を招いてしまっているのです。競争のマイナス面は、営業担当者がじっくり販売戦略を練り、魅力的な広告づくりをする時間や機会を確実に奪ってしまうことです。



不動産が長い間なかなか売れない状況は、複数の要因が影響しあってもたらされるわけですが、原因の大半がは「稚拙な販売戦略」、「魅力を伝えきれていない不動産広告」にあると考えています。そして、早期にここを改善しなければ問題の解決には至りません。
 

要点をまとめると次の3つです。
 

1.  売り出す物件について、価格以上の魅力を感じさせることが大事
2.  魅力を感じさせることができなければ、価格を下げる羽目になる
3.  売れ残り感が強まると、今度は価格を下げても、なお売れない事態になるので要注意

 

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多くの不動産業者が見落としている対策とは?

不動産の販売や仲介のプロであるのに多くの不動産業者が苦手としていることが、内覧を増やすための、早期に成約に結び付けるための広告づくりです。

 

不動産会社の多くは売買物件を仕入れると、ポータルサイトに広告を掲載し集客します。

しかしながら、ポータルサイト特有の定型フォーマットでは、掲載スペースに限りがあり平凡な物件であろうが高級物件であろうが、同一の広告になってしまいがちです。

自動車の新車販売で例えると、軽自動車とレクサスが同じ広告であろうはずがありません。カタログひとつとっても歴然とした差があるはずです。

 

不動産というのは、同じものが二つとない、唯一無二の商品なわけですから、物件ごとに伝えたい内容は異なります。

掲載スペースに限りがあり、どこもかしこも似たような変わり映えのしない物件広告では、素人であるお客様に「物件個別の特性や違いを見出してもらう事をゆだねる」ことにであり、言い換えると他力本願なわけです。

販売活動は受け身であってはいけません。

 

 

当社では、日頃から以下の点を踏まえて不動産広告づくりにエネルギーを注いでいます。


1. 売れるか売れないかは物件の魅力と価格のバランス
2. 魅力をしっかり伝え、類似物件と差別化できているか
3. 広告上でお客様の関心度が高い事項について、良質な情報を提供し、満足させられているか?

 

当社に相談され、ほぼ予定額で売却したオーナー様と無事に代金決済・引き渡しを済ませ、別れ際のJR函館駅前で、次のような言葉をかけていただきました。


「あのまま行動を起こさなければ、900万円台で売ってしまっていたのかもしれないと考えるとゾッとします。ファインエステートさんに出会えて本当によかった。いろいろとお世話になりました。」

家が売れない状況からの脱却、早速どうする?

昔と違って、不動産を売り出してすぐに買い手が見つかるような時代は終わりました。

不動産の情報提供で知られるアットホーム(株)が発表した平成27年の統計データによると、東京、神奈川、千葉などの首都圏で中古住宅を売りに出してから売れるまでに、平均で8ヶ月の期間を要しています。

マンションで平均6ヶ月、一戸建ては平均11ヶ月です。人口の多い首都圏でこのような結果ですから、地方都市では更に時間がかかることでしょう。


このような時代、不動産市況だからこそ、じっくり販売戦略を練って、しっかりと物件の魅力をアピールするための広告を作らなければなりません。



値段を下げ、安く売り出せばすぐ売れます。また高く売り出しても、平凡な不動産広告では売れ残ります。いずれも、それはオーナーの本意ではないはずです。



魅力的な不動産広告づくりに徹底してこだわるのは、ご縁があって依頼してくださった売主の物件を、円滑に、かつ納得いただけるように売却するために、不動産という商品に付加価値をつけることが仲介業者の使命だと考えているからです。

 

売れない不動産の傾向を分析し、最適な対策を講じることができれば、きっと「納得の売却」が実現できます。

 

家が売れない現状の改善に向けて、媒介を依頼している不動産会社さんとしっかり協議して、まずは売買広告のリニューアルを見直してみてはいかがでしょうか。

 

 

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この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
函館ラ・サール卒。商船系データ通信会社から建築・不動産産業界へ転身。宅地建物取引士+二級建築施工管理技士。ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算25年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。
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