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2020年04月20日
不動産売却の知識とノウハウ

【値下げに喝】不動産売却で値下げする前にやるべき施策とは?

家やマンションなどの不動産売却において、売り出し中の不動産がなかなか売れないと「価格を下げて、再チャレンジ」と運びがちですが、値下げが本当に最適解でしょうか?

いかにも当然の流れに思えますが、実は価格を改定する前に、見直さなければならないことがあります。残念ながら、多くの不動産会社はここに気づいていません。

家が売れない原因は「価格」ではなく「ありきたりなインターネット広告」に問題があります。短絡的にすぐに値下げに走るのは、私はおすすめしません。

ここでは、不動産の価格改定を行なう前に実施すべき具体的な施策を公開します。

なぜ不動産業者はすぐに価格を下げさせようとするのか?

常に念頭にあるのは「早期成約」。

 

この考え方自体は歓迎されるべきことですが、問題なのは早期成約に至らないのは「価格」が原因であり、売出価格設定は売主の責任、動きが悪いのはマーケットのせいにしている点です。

自らの販売手法の見直し等に目がいかない。

発想が自責ではなく他責なところが残念です。

業者自らの行動を変えずに、売主に変革を求めるのはなぜ?

仲介業に対する解釈の差。

 

不動産業の歴史からして、そもそも、仲介業者に求められた業務というのは買い手を探すことです。もちろん今でもそうです。

しかしながら、わが国の人工減少にともない需要より供給が上回っている環境では、買い手の行動は、物件選定のためにじっくり時間をかけて比較検討するように変わっています。

これには、GAFAによる使いやすいインターネットプラットホームが確立され普及したことが大きく影響していることは言うまでもありません。

 
現代の不動産売却は、買い手にじっくり検討されても、それに耐えられる「内覧したくなる物件」としてアピールしていく必要があるのです。

 

 

買い手を探すために、不動産という商品の見せ方、販売の仕方を改良する。
 

このような発想を持ち、実際に日常の業務で取り組んでいる不動産業者は、まだまだ少数派です。



多くの業者の本音は…

自社所有の商品(分譲マンション)でもあるまいし、広告の出し方が云々言われても困る。
写真がどうこう、紹介文がどうこう言うなら、プロのカメラマンやライターに依頼しましょう。もちろん費用は売主さん負担ですがね。
だって、われわれは買い手を探すのが仕事なのですから。
広告がどうこう言われても、それは範疇外の話だから困ります。



仮に、ここまでひどくないにしても、理屈はわかっていても行動に移せない会社は圧倒的に多いわけです。


でも、売主さん大丈夫ですよ!安心してください。

当社のように広告宣伝費をいただくことなく、物件の付加価値アップのために広告づくりに熱心に取り組む不動産業者は全国に存在しています。

 

では、値下げする前に何をやらなければならないかについて、次の章でそのエッセンスをご紹介していきます。

 

家やマンションが売れない2大原因

腕利きの不動産営業であっても、お問い合わせや内覧予約が入らない限り、打つ手はありません。

ズバリ、不動産が「売れない」原因のトップ2は、次のとおりです。


第1位:広告の問題

 
広告の問題と聞いて、あなたはどのようなことを想像しましたか?

 
・自社サイトだけでなく複数のポータルサイトにも掲載してほしい

・インターネットだけでなく、新聞広告や折り込みチラシも配布してほしい
 

ついつい広告の露出量のことを想像しがちです。

でも、私が問題提起するのは、「不動産広告の質」です。次の章で詳しく解説していきます。

 

第2位:価格の問題

不動産物件の価値に見合った価格で売り出されているかがポイントです。

成約させるためには、 物件の価値=価格 の公式が成り立たなければなりません。



そのうち、特に早期の売却を目指す場合は 価値>価格 の状況を作ります。

 

そして、長期間不動産が売れないということは、 物件の価値<価格 の状態になっています。

 

もしも、査定額の見立てに誤りがあるのなら、すぐに修正する必要がありますが、売れない原因が価格だけの問題なのか、それ以外にもどこかに原因があるのかを把握することが大切です。

 

ちなみに、再建築不可や建物に欠陥がある場合でも、それが致命的な要因でない限り価格次第で売れていくのも現実です。

あくまでも、物件の価値=価格または物件の価値>価格の状態にあてはまれば、売れずに悩むといった状況に陥ることはないでしょう。

 

あなたの不動産が売れない状態が続いているのは、物件の価値と価格のバランスかも?と思われる方は、ご依頼されている不動産業者と相談してみることをおすすめします。

 

問い合わせや内覧が来ない不動産広告の実態

さて、前章で広告に問題があると主張しました。
どこの不動産業者もやっているようなありきたりな広告だからダメなのです。


さらに深く掘り下げて解説します。

ダメな広告をどんなに大量に投入しても、結果はよくなりません。

 

不動産広告なんて、どこも同じじゃないの?と思われるかもしれませんが、まさにここに答えがあります。


見方を変えれば、どこの不動産会社とも代わり映えしない「金太郎飴」みたいな広告では、あなたの売り出し中の不動産は類似物件の中に埋もれてしまっていると思いませんか?

 

残念ながら、大半の不動産業者は広告の質、つまり表現の仕方を工夫する方向に発想が向かわず、「売れなければ価格を下げる」というステップへ移ってしまう傾向があります。

 

不動産業以外の業界を見渡すと、多様化する顧客ニーズに合わせて、販売対象となる製品やサービスの訴求方法(広告)に対して、日々改善・改良を重ねています。

 

それに比べて、不動産の広告手法は、ここ15年間ほぼ変わっていません。せいぜい、写真の掲載枚数が増えたことくらいです。しかも各社同様に。

 

具体的に、不動産広告のどこを改良すればよいのか?

では、旧態依然とした従来どおりの不動産広告において、どこがダメなのでしょうか。共通して言えることは、そもそも情報が少ないから、顧客に関心を持たれていないという事実です。

 
おもな見直し対象の例を紹介します。

①売主の伝えたい情報が反映されていない

例1)暮らしてみての感想や所感

具体的には、朝と夜、平日と休日、四季折々の状況などや日頃から利用している生活利便施設のこと、町内会やご近所付き合いの事など、所有者だからこそ知る暮らしやすさには、伝えきれないたくさんのことがあるはずです。

 

例2)リフォームや修繕の具体的な説明

 例えば、「2018年の春にキッチン交換済み」ではなく、どのメーカーの、どんな製品に変えたかまで、しっかりと伝える必要があります。品番や型番まで記載出来たら尚可です。

 

例3)庭に咲く花や植栽の種類や名称

 家庭菜園があるなら収穫できる野菜の種類や名称も広告で伝えたい対象です。



例4)施工会社のアフターサービス対応の良さ

 新築したときのハウスメーカーや、日常的に依頼している修繕業者など、その建物のことを熟知している建築業者さんがいるかどうかは、買い手だって関心が高い部分です。

 

②物件の写真はきれいに魅力的に、見せたい部分を撮れているか

物件を紹介する写真は、記録写真ではいけません。

たまにスマホで撮った写真をウェブサイトに掲載している業者もおりますが、記録写真の次元では顧客の心に届くものは何も無いでしょう。

 

デジタル一眼レフカメラで広告に掲載するための写真が必要です。


写真撮影には、水平垂直がとれているか、適性露出の見やすい明るさか、美しく見える構図になっているか、見せたいものを納めているかなどなど、複数の条件を満たすレベルに達しなければ、お客様の心が動くことにはつながりません。

 

実際に、建築写真を生業とするプロが存在するわけですから、不動産広告用の写真と言っても奥が深いのです。

 

③上記①と②を編集して、カタチにしてお客様に届ける


売主から提供してもらった情報を、不動産業者が編集し、お客様にしっかり届ける作業ができているか。

キャッチコピーや紹介文の表現等を吟味して、「内覧してみたい」と思っていただける形に、不動産業者が編集します。この仕上げ作業が重要になります。

 

実践例をご覧になりたい場合は、関連記事のリンクを貼っておきますので、さらに理解を深めてみてください。

他社で売れなかった不動産も、これで起死回生の逆転劇に。

他社で数か月間売れなった中古住宅やマンションを、当社で媒介する場合は、次のステップを踏みます。

 

STEP① 査定のやり直し

STEP②   広告内容をフルリノベーション

STEP③   値下げ前の価格に戻し、再募集を実施

 

売れずに困っている売主から相談を受け、当社で媒介することになった場合は、基本的に広告をフルリノベーションしたうえで、当初販売価格から再スタートします。

 

なぜなら、「この広告だと内覧したいと思う人は少ないはずだよなぁ…」と感じることが大半だからです。

 

そりゃあ、価格を下げて安くすれば売れるのでしょうけれど。

 

仲介業者=販売のプロとして、やるべきことができていない、ベストを尽くせていないのに、値下げに走るという発想や行動は、少なくともわが社の方針にはありません。

 

そして、最善を尽くしてみたけど効果が出ず、なお売却に難儀した場合は、売主に価格改定見直しの提案を行ないます。

 

ビジネス感覚としては、この考え方が自然ではないでしょうか?

 

価格を下げる前に、まずは「この広告はベストなのか?」


これを切り口に復活劇を成し遂げてみてください。

実際の復活劇をご覧になりたい方のために、実践例を紹介した記事のリンクを貼っておきますのでご参照ください↓

【事例解説付】家が売れない原因分析と実践解決策

 


あなたの不動産売却が成功しますように願っております。

 

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この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
函館ラ・サール卒。商船系データ通信会社から建築・不動産産業界へ転身。宅地建物取引士+二級建築施工管理技士。ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算25年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。
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