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2020年01月23日
不動産売却の知識とノウハウ

土地の売却時に境界測量が必要な理由

不動産取引におけるトラブルや悩みごとの中で、最も多いと言われるのが「敷地境界線を巡る紛争」です。


ここでは不動産トラブルの防止、かつ円滑な取引の推進のために、土地の売却時に境界測量が必要な理由を解説します。

おもな境界線トラブルの例を知っておこう

まずは境界線トラブルには、どんなものがあるかを学びましょう。大きくは2つに分類されます。

主張する筆界や所有権界が異なる

正直に言って、これが一番やっかいな問題と言えます。

隣接地所有者同士で、主張する筆界や所有権界が異なる場合は、解決するまでに相当な時間がかかりそうです。

 

筆界とは、土地の一筆ごとに設けられた公法上の境界を言い、法務局に備えつけられている公図等で確認することができます。

一般的に、筆界と所有権界が同じである場合がほとんどですが、中には当事者同士の合意によって形成された所有権界が存在する場合もあります。

 

これらの境界を巡る紛争や訴訟が多いため、政府は裁判によらない解決策や制度の利用を呼びかけています。

 

法務省のWEBサイト「土地の境界トラブルの防止」呼びかけ


政府広報オンライン「土地の境界トラブルを裁判なしで解決を図る「筆界特定制度」
 

 

土地を売りたいけど、境界線をめぐって隣接地所有者ともめている場合は、まずは筆界特定制度や土地家屋調査士会のADR制度を利用し、問題を解決したうえで売却の手続きを進めましょう。

 

 

工作物の越境等がある場合

実は、境界線を越えて工作物が越境しているケースは日常的に数多く見受けられます。越境の対象物をいくつかご紹介します。


・樹木
・フェンスやコンクリート塀
・軒先など屋根の一部
・物置
・車庫
・屋外灯油タンクやプロパンガス庫
・給水引込み管や排水管などの地中埋設物
・電線や電話、ケーブルテレビの線などの空中越境 etc


相手に過失があろうとなかろうと越境されている側は心配です。

「いずれどこかのタイミングで越境物を撤去し、健全な状態に復旧してくれればいいよ」と寛大に対応できるなら覚書や協定書を取り交わせばよいでしょう。

しかしながら、越境が原因で「建築の完了検査に合格しない」、「銀行の融資が受けられない」と困る人が居る場合は、あまり悠長なことは言っておられません。

円満に話し合いを重ね、粘り強く越境物の撤去をお願いしてみましょう。

 

【関連記事】


土地の境界線付近に隣地の越境物。トラブル解決のための実践対応

境界線トラブルに巻き込まれないために、土地の越境交渉経験から得た教訓と予防策としての提言。

 

境界明示の義務は誰にあるの?

境界線を巡るトラブルは日常的に起きていることですが、できることならお隣さんとの揉め事は避けたいものです。

トラブルを回避するには現状の正確な把握が欠かせません。境界測量は、その防止策としても効果があります。では、測量は売主、買主のどちらが行なうものなのでしょうか。

 

全国にある不動産業者の約8割が加盟する全国宅地建物取引業協会の土地売買契約書より、境界明示の条項をご紹介します。

 

第4条(境界の明示)

売主は、買主に本物件引渡しのときまでに、隣地との境界を現地において明示する。

 

不動産仲介業者は、現地案内の場面で土地のみ、または中古住宅を購入する買主から、「敷地の範囲はどこからどこまでですか?」といった質問を必ず受けます。

その際に、境界標がなければ正確な説明ができません。

敷地範囲の説明は、境界標をもって明示します。売却対象となる土地の数量に関わることなので、境界明示の義務は売主にあるわけです。

 

 

20年前に測量しているので、改めて測量しなくてもいいですか?

例えば、「20年前に土地を購入したときに、そのときの売主が実測して境界標も設置してくれているから、うちはやらなくてもいいでしょう?」と聞かれることがたびたびあります。

測量成果の精度は、古いからダメ、新しいから安心といった捉え方だと曖昧過ぎますしね。

そこで、当然ながら目安が必要になってきますので、測量業界の変遷に目を向けましょう。



測量法の改正に伴い、2002年4月1日よりこれまでの日本測地系から国際的に定められた基準である世界測地系に移行しました。

今では、より精度の高い測量を可能にするため、GPS機器に対応した「電子基準点」が、全国に1300箇所近く設置されています。

 

つまり、変換点である2002年4月1日以後は、より精度の高い測量成果が得られるようになったと言い換えることができます。

そこで、不動産売却時における土地の境界測量を実施すべきかどうかの判断は、2002年(平成14年)4月1日をひとつの基準と考えています。

もちろん、この日より古いからあてにならないという意味ではありません。

あくまでも、万全を期すという意味で2002年4月1日を基準に判断します。

 

 

土地の売却前に境界測量を実施して、トラブルの芽を摘んでおこう

・不動産を売却するまえに、境界線をめぐるトラブルの要因が潜んでいないか注意しましょう。

・買い手が付いてから問題が発覚すると、売主の責めに帰するトラブルになるので、事前に土地家屋調査士(測量会社)に相談しましょう。

・境界測量の実施判断は2002年4月1日を基準に考えましょう。

・問題要因が把握出来たら、不動産業者の協力のもと、売出し前の早期解決を図りましょう。

 


最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたの不動産売却が成功しますようにお祈りしています。


 

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この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
宅地建物取引士+二級建築施工管理技士。ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算25年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。函館ラ・サール卒21期生。
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