9:00 - 18:00
日曜・祝祭日
2020年04月20日
不動産売却の知識とノウハウ

不動産が売れない時に抱える悩みやストレス、その解消法を提言。

家やマンションなどの不動産が「早期に売れた」、また「高く売却できた」人は、総じて依頼した不動産仲介業者に対する満足度は高いものです。

問題は思うように売れない場合です。

 
ここでは業界歴25年のキャリアをもつ宅建士が、これまでに受けた数々の相談事例の中から、売主が不動産売却中に抱く悩みやストレスの代表的なものをご紹介しつつ、皆さまに懸案事項解消のヒントを得ていただきたいと願います。

売主が抱える代表的なストレス、悩みとは?

そもそも、不動産の売却が順調に運んでくれさえすればいいだけの話ですが、当初の計画通りに運ばないことは多々あります。

売主においてイライラや不安そしてストレスが募るのは、仲介業者との意思疎通がうまくいっていない証でもあります。

 
・どうして、担当者は報告してくれないのだろう?
なぜ、状況改善のための提案がないのだろう?
任せた以上は、忍耐強くじっと待ってみるべきか...


 

売主の悶々とした苦悩はひとつだけではありません。
ところが、売主のそんな気持ちを露知らず、待てど暮らせど担当からは一向に連絡が来ない。

「一体、どうなってるんだ!?」
ついつい感情をぶつけたくなりますよね。

まずは、多くの売主が抱える悩みやストレスの代表例を掲げてみました。ひとつずつ見ていきましょう。

1.担当者の報告・連絡・相談が悪すぎる

報連相が悪い人は、このような共通した傾向にあります。

①情報共有の意識が薄い
→ともに問題解決するという意識が軽薄である。

②報告するかどうかを担当者の判断基準で決めがち
報告を受けたいのは依頼者(売主)であることすらわかっていない。

③相手の立場で考えられない
→当然ながらお客の立場で考えることも苦手。このタイプは営業成績も悪い。

 

担当者が頑張ってくれていれば、その姿勢が見えていればまだしも、こちらから聞かないと報告がない。

販売に苦戦・難航しているなら、「どうすれば改善できるか」のアイデアでも出してくれればいいものを提案すら無い。


売主からすれば、「私の物件に気持ちが入っていないのか」、「やる気があるのか」と言いたくなってしまいます。
 

でも、実はこれ、あなただけではありません。
売主の悩みの、ナンバーワンなのです。

2.改善策の提案が無さすぎる

不動産の販売活動においては、売出価格設定の誤りなど、よっぽどのことがない限り、電話やメールでのお問い合わせ・内覧予約等の反響がゼロということはありません。

 
売主は一定期間が経過したら、不動産仲介業者から現状報告と、改善のために「もっとこうしたほうがいい」などの提案が来ることを期待しますが、その気持ちが担当者に届かないケースもあります。
 

広告を出したら出しっぱなし。
営業担当者自身が、反響が来ない原因すらわかっていない。
原因がわからないから、改善案など出て来ない。
 

悲しいかな、このような現実は少なくありません。

 

3.すぐに値段を下げさせようとする

売主が最も嫌うところですが、残念ながらこの傾向は強いですね。
不動産仲介業者は成功報酬で動いているため、とにかく成約を急ぎます。
もちろん、早期成約を目指すことは、とても良いことです。


しかしながら、営業担当自身が、反響が来ない理由を価格のせいだと決めつけている。

早期成約は歓迎だけど、なんでもかんでも「値下げありき」は、絶対におかしい。
多くの売主が、このような違和感を抱いています。


値下げ以外に提案はないのか?と思わず不満をぶつけたくなりますよね。

 

4.物件紹介のウェブ広告が下手すぎる

反響が来ない、商談に進展しない原因はおもに次のふたつです。

①問い合わせや内覧が無い
→広告がマズイか、価格が相場より高すぎるか。

②商談に進展しない、長期間売れない
→営業マンの問題(手腕、信頼性)か、物件の問題(欠陥、リフォームに費用が掛かりすぎるなど)のいずれか

まず始めに、物件の価値に見合った価格でないのなら、つまりが高すぎるなら、言うまでもなく売れるわけがありませんので、すぐに適正に見直しましょう。

 

次に価格はおかしくないのに、反響が来ない場合です。

建築営業出身の私が言えることとして、不動産営業は基本的に提案力が無い人が多いです。不動産営業はそもそも買い手を見つけるのが仕事であって、建築営業のように何もないゼロスタートから提案を進めて受注するのとは全然違います。

言い換えると、これまでは物件自体の魅力で成約が決まることが多かったため、提案力が求められて来なかった職種だといえます。
 

ましてや、昔と比べて需要より供給が多い中、買い手が熱心にインターネットで物件情報を探す時代では、広告が下手すぎるのは致命傷と言えます。

 

では、広告が下手とはどんな状態でしょう?
どの物件も変わり映えしない不動産ポータルサイトの広告が、その典型例です。
 

写真の枚数は多いけど、紹介コメントが貧弱であるなど、買い手が心を動かされない状態を言います。
「内覧したいと思っていただけるかどうか」で勝負が決まるというのに…。


今や、デジタル一眼レフカメラに広角レンズを装着して撮影するのは当たりまえです。
どの不動産業者もやっていることなので、これだけでは類似物件との差別化はできません。

内覧に結び付けるには工夫が必要です。
広告の違いで決定的に問い合わせや反響が違うことを、多くの不動産業者は理解できていません。


あなただけでなく、皆同じような悩み、ストレスを抱えていることがおわかりいただけたと思います。

次の章では、問題解決の実践に焦点をあてて解説します。
 

問題解決の王道、ここは原点に立ち戻ってPDCAで改善する。

Plan計画 → Do実行 → Check 評価 → Action改善


それぞれの頭文字を略したPDCAはビジネスの場面でよく耳にする言葉です。

目標を立て、計画を実行しても、うまくいかないことはたくさんあります。重要なのはそれをいかに改善していくか、ということです。

不動産販売活動におけるPDCAとは

Plan計画:
査定額をもとに売出金額が決定。購入見込みターゲットを想定し広告戦略を練ります。

Do実行:
自社のウェブサイトや不動産ポータルサイトへ広告を掲載します。

Check 評価:
一般ユーザー(買い手)からの反響(物件に関する質問やお問合せ、内覧予約など)が多いのか少ないのか。

反響が順調だと判断できれば、広告自体の問題ではありません。
逆に、反響が少ないのであれば、広告か価格のいずれかに原因があります。

Action改善:
広告自体に問題がある場合、ウェブサイトに掲載している写真や間取り、物件の紹介文を見直します。

物件の特徴などを伝える説明文のボリュームが少ないのであれば積極的に増やしてもらいましょう。


価格に問題がある場合、つまり「相場より高い」と思われている場合も反響は来ません。この場合は、相応に見直しをかければよいのですが、健全なアプローチの順番は①広告の見直し→②価格の見直し です。

誰もが惹きつけられる魅力的な広告に仕上がっていない限り、②の「価格の見直し」に先にメスを入れることをしてはいけません。


このように改善を実施し反応を見ることを繰り返していけば、内覧件数はグンと増えます。


不動産が売れないケースの多くは、「内覧数が圧倒的に少ない」ことに起因しています。

内覧に漕ぎつけられれば、あとは不具合に対する修繕の問題なのか、買い手の予算の問題なのかが浮き彫りになってきます。

この問題がクリアできれば商談に進展するので、成約まであと少しのところまで近づきます。

 

基本に忠実にPDCAを回していけば、必ずや売却は実現可能なものになるわけです。
不動産広告の改善例の実施について、さらに詳しい内容は以下の関連記事で解説しています。

 

【関連記事】

【事例解説付】家が売れない原因分析から実践解決策までのプロセスを公開

【脱失敗】中古戸建やマンションの不動産売却を成功に導く7つの戦略

早速、担当者と協議。すぐに行動開始です。

まずは、媒介を依頼している不動産会社さんとミーティングし、以下の4項目に対してそれぞれ善処できるかどうか、担当者や責任者の考えを聞いてみましょう。

1.担当者の報告・連絡・相談が悪すぎる
2.改善策の提案が無さすぎる
3.すぐに値段を下げさせようとする
4.物件紹介のウェブ広告が下手すぎる

 
もしも、依頼中の不動産会社さんの返答が「自信がない」、「うちでは無理」だということなら、媒介契約を終了して新たな不動産会社さんを探しましょう。



その際は、やみくもに業者を当たるのではなく、下調べやリサーチをしてからコンタクトを取りましょう。

友人・知人で不動産を売却した経験のある方からお話を聞けると一番ベターですが、該当する方がいなければGoogleの口コミやレビューを見たり、不動産会社のウェブサイトを確認しましょう。


柔軟性があるのは大手より地元業者さんです。

どうしても大手さんは、「当社は、このやり方で実績を挙げてきたので、販売手法を見直す考えはありません」となりがちです。

一方、地元業者さんは、指摘に対して謙虚に真摯に受け止めて「わかりました。やってみましょう」と柔軟性が高いので、期待できると思います。


また、ウェブサイトでは物件情報以外のお役立ち情報やスタッフ紹介のページをきちんと提供している会社さんは選定しても大丈夫です。


なお、不動産仲介業者選びの注意点については、関連記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。


【関連記事】

不動産売却はどこがいい?「失敗しない不動産仲介業者選びの秘訣」



最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あなたの悩みやストレスが少しでも解消できますように、祈っています。

まずは、すぐに行動を開始してみましょう!

 

不動産売却のストレスや悩みを解消する関連記事

この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
函館ラ・サール卒。商船系データ通信会社から建築・不動産産業界へ転身。宅地建物取引士+二級建築施工管理技士。ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算25年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。
arrow_upward