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2020年12月19日
不動産売却の知識とノウハウ

親子間で不動産売却をする際のメリットや注意点・税金について、函館市の不動産業者が解説します。

終活の一環で、あなた自身の自宅や所有する不動産を、自分の子供のために残すために親子間での不動産売却を考えている方もいらっしゃることでしょう。売却は贈与に比べ税金対策になる場合もあります。

今回は、不動産売却を親子間で行うことを検討している方に向けて、親子間売買のメリットや注意点・税金について、函館市の不動産業者が解説します。

1.親子間の不動産取引について解説

①親子間でも不動産売買は可能なの?

答えはYESです。

親子間でも、通常通り不動産の取引は可能です。

親が亡くなった後では「相続」になりますが、生前に親から子へ名義を変更する場合、「贈与」と「売却」という2種類の形態があります。
相続に関する手続きについては、こちらの記事をご参照ください。

 

さて、贈与は無条件で土地などの財産を子供に渡すことを指し、お互いの一致があって初めて成立します。

対して売却は、金銭という対価を通して成り立ちます。

中には、子供と金銭的なやりとりをすることに違和感を覚える人もいるかもしれませんが、場合によっては売却の方がメリットが多いこともあるので、売却も一つの手段として捉え、どちらが得になるか判断したいものです。

 

また売却では、自由度の高さ故にさまざまなトラブルを引き起こすことがあります。

売買金額の設定や、支払いの方法・タイミングについては、両者でルールを決め売買契約書を作成しておくことが大切です。親子だからといって曖昧にしてはいけません。

②親子間による不動産売買契約のメリット

生前に名義を変更できることは大きなメリットでしょう。

名義が親のままだと、相続の際に誰に引き渡すのか、兄弟間でもめることがあります。

相続の問題は、よくテレビドラマや映画の題材になっていますよね。

生前に名義を変更すると誰に移すかはっきりするため、争いの心配がありません。

生前に名義を移す手段として、売却の他に贈与がありますが、税金面での負担が異なります。

一般的には、売却の方が負担が少ないと言われています。

 

また、親族間の不動産売買であるため、他人である第三者に売却するわけではないので、契約不適合責任など通常の不動産取引で売主が負わなければならない義務や責任について、合意のうえ免責にすることが可能です。

引渡し後のトラブル等、将来への不安が無いぶん、精神的な負担からも解放されます。親が大切にしてきた家が子供に引き継がれる安心感は、最大のメリットと言えそうですね。

 

2.親子間で売買する際の注意点とは

①みなし贈与には気をつけましょう

まず最初に、親子間で不動産を売買する際は、みなし贈与にならないか注意する必要があります。

通常の相場より安い価格で取引が成立した場合、その差額に贈与税が課されることがあるのです。

例えば、3,000万円の物件を1,000万円で売ったとき、時価と売却額の差額の2,000万円がみなし贈与になる可能性があります。

なお、みなし贈与になるかどうかは時価と売却額の差額によります。

差額が大きすぎるとみなし贈与と見なされるため、どの程度許容されるのか把握することが大切です。



売買契約金額をいくらに設定するかは、相続税評価額である路線価と同等額かそれ以上にすることがひとつの目安とするのが一般的です。

みなし贈与を避けるために、専門家である税理士に相談して適切なアドバイスをもらうのが安心ですね。



【参考リンク】
国税庁 No.4423 著しく低い価額で財産を譲り受けたとき
 

②親族間の不動産売買では、どのような税金がかかるの?

次に親族間で不動産売買を行えばどのような税金がかかるのかも知っておきたいポイントです。

ここでは、不動産売買の際に納める必要のある税金を説明します。



売ったときにかかる税金として、不動産の譲渡所得税があります。

これは、不動産を売って発生した利益に対して課されます。

その際、売却時にかかった経費、売却した不動産を取得した時にかかった経費を、売却価格から差し引けます。

例えば1,200万円の不動産を売り、経費が200万円だったとき、差額の1000万円に税金が課されます。



また、譲渡所得の税率は所有期間が5年を超えるか、超えないかで税率が変わります。

5年を超えた場合、所得税、住民税の合計税率は約15パーセント、5年以下であれば合計税率は約40パーセントとなります。

例えば、先程の差額が1000万円だったケースでは、所有期間が5年を超えていれば、およそ150万円を納める必要が出てきます。



買うときにかかる税金は、不動産を取得した際にかかる不動産取得税です。

税率は、固定資産税評価額の3パーセントで、新築日に応じて控除が受けられます。

評価額が1,500万円の物件で、500万円の控除が受けられるとしたら、差額の1000万円の3パーセントである30万円が不動産取得税の額となります。


その他、印紙税や登録免許税も必要になるでしょう。

 


買った後にかかる税金は、固定資産税、都市計画税です。

固定資産税は税率1.4パーセントで、1月1日に不動産を所有している人に課されます。

都市計画税の税率は0.3パーセントで、これは1月1日時点で市街化区域に不動産を所有している人に課されます。

また、敷地面積に応じて固定資産税や都市計画税が軽減される特例もあります。

ただし、居住用の建物が建っていることが条件となるので注意しましょう。

 

3.親子間で売買する際のポイントとは

親族間で不動産売買をする場合は、税金の計算や不動産売買契約書の作成などを身内で完結させるケースも多いでしょう。

確かに、土地の境界線を巡る越境問題や将来のトラブルなど、心配する要素が少ないことから自分でやることも可能ですが、みなし贈与にならないように注意しましょう。

その他、登記手続きを司法書士に依頼するなど適宜専門家を利用することをおすすめします。

4.まとめ

親子間で不動産売却をする際の注意点とポイントを解説しました。

名義を変更するには、贈与と売却の2つの方法があります。税金対策などを考えて、自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。

みなし贈与にならないように注意してください。心配なときは専門家である税理士に相談することをおすすめします。

 

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この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
函館ラ・サール卒。商船系データ通信会社から建築・不動産産業界へ転身。宅地建物取引士+二級建築施工管理技士。ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算25年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。
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