道南に夏の訪れを告げる『函館港花火大会』を撮影
平成29年7月16日。昨夜は、函館新聞創刊20周年記念『函館港花火大会』が開催されました。
昼間は、どしゃぶりの雨だったにもかかわらず、夕方前から天候が回復。湿度の関係から大気に水蒸気が多く含まれており、花火撮影で言うと冬花火に比べると条件は厳しくなりますが、それでもこの時期にしては上出来の天候でした。
函館港では年に3回の花火大会が開催されます
毎年多くの観光客で賑わう観光の街「函館」では、花火大会が年に3回開催されます。
- 2月: 「函館海上冬花火」。毎年2月上旬に5日間連続開催。
- 7月: 函館新聞社主催の「函館港花火大会」。7月下旬、海の日の前日となる日曜日に開催。
- 8月: 北海道新聞社主催の「道新花火大会」(函館港まつり協賛)。8月1日の函館港まつりオープニングを飾るのがこの花火大会。色彩豊かなワイドスターマインや水中花火が函館港に圧巻の大輪を咲かせてくれます。
奥の深さを感じる花火撮影
建築や不動産の仕事では物件をきれいに撮影することも大切な業務のひとつであるため、私が本格的に一眼レフを使い始めてもう4年くらいになりますが、花火撮影の時にはいつも緊張感をもって臨んでいます。
これまでに、花火撮影は5回チャレンジしていますが、毎回反省点や課題が残ります。どうしても、天候の影響を受けやすいのが花火。当日は晴れ、曇り、雨、雪だったり、気象条件によって花火の写り方が異なるものですから、まさに花火は生きものといえますね。
さて、私が花火撮影の際に一番気をつけるのは、開放F値と露光時間とのバランス。
長時間シャッターを開けておくと花火自体が白トビしてしまい、鮮やかな色が抜けてしまう。そうかといって、露光時間を短くしすぎると街のあかりが暗くなってしまい、絵にならない。
花火単体をクローズアップして撮るなら、そこは苦労しないのでしょうけど、建物や街の背景をバックに構図を作りたいと考えると、結構悩むポイントなのです。
ここで、写真ごとに露光時間(シャッター開放時間)を見比べてみましょう。
それぞれの写真下に撮影時の設定を表示してみました。ちなみに、F:絞り値、Tv:シャッター開放時間(秒)。ISO感度はすべて100に設定しています。
①はブログの冒頭に使用した写真です。Tvは50秒。ほかの二枚の写真よりも紫紺色に写るのは、夏は日没時間が遅いためマジックアワー(日没後の30分程度)の時間帯で撮影できたからでしょう。
②は冬花火のときのもの。Tvは6秒。桜吹雪や桜の散り際をイメージし、その瞬間を収めたのでシャッター開放は短めでした。2017函館海上冬花火フォトコンテストの入選作品です
③も冬花火の時に撮影。写真の右に余白部分が多いため構図としてはいまひとつですが、20秒でも花火の美しさは表現できた気がします。
花火単体を撮るなら露光時間は短めに。街の明かりを取り入れる場合は長めに設定しましょう。
花火の迫力を表現するなら、望遠レンズで花火に寄り、露光時間を短めに設定して撮ってみましょう。
また、街の風景や灯り、ランドマークとなる建物を背景に撮る場合は、露光時間を長めに設定して、全体的に煌びやかな印象になるようにしましょう。
花火撮影は、季節や気象条件によって出来映えが左右されるので、いつもあれこれ考えながら撮っていて、「これだ!」という完成形には到達していないのですが、花火撮影に興味をもたれている方に、少しでも参考になれば...と思い紹介させていただきました。
皆さんの中に、ほかにも「もっと、こんなアイデアがあるよ」というものがあれば、どんどん教えてくださいね。
次回は、8月1日に開催される道新花火大会の後に、ブログで写真を紹介したいと思います。(注.うまく撮れれば...の話ですが)

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