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2018年11月12日
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相続した家を売るか貸すかの判断基準は?

「親が亡くなり、相続した実家を売却したい」あるいは、「そろそろ、相続後のことを考えてかなければ」と思う人は多いことでしょう。

相続を機に、実家を売るか貸すか、判断を迫られる場面が出てくると思いますので、今日はその判断基準について紹介します。

対象となる家、中古一戸建ての現状はどうなっていますか。

おそらく全国の不動産業者に、この手の相談がひっきりなしに寄せられていることでしょう。人口減少時代では、地方都市ばかりでなく人口が集中する首都圏や政令都市においても、いまや全国的な懸案事項といえます。


高校を卒業後、専門学校や大学への進学を機に生まれ育った故郷を離れ都会に出た。大学卒業後はそのまま都会で就職し、やがてパートナーを見つけ結婚し子どもを授かり家庭をもつ。親や故郷のことは気になっているけど、仕事の関係でなかなかUターンするわけにもいかず、やがて親は他界。無念さや寂しい気持ちを抱きながら、現在に至っている方は少なくありません。

さて、結論から申し上げると選択肢は4つあります。

(1)売る
(2)貸す
(3)空室管理を依頼する
(4)何もしない(どうしてよいかわからない)

日本全国で空き家問題がクローズアップされているところを見ると、現実には(4)の何もしない、していないが断然多いわけです。

相続を受けた人が、将来的にその家に居住するなどライフプランが立てられていれば、(3)の地元不動産業者に空き家管理をお願いするのも選択肢でしょう。

「人が住まなくなると家は傷む」といわれるとおり、時々は屋外の新鮮な空気を室内に取り込む換気は大切です。また、地震や台風直後に建物などに被害は無かったかなどの状況確認も業者さんに依頼しておくと心強いことでしょう。空き家管理は依頼内容によりますが、月額3000円~5000円程度です。

ところで、あなたが相続を受けた、あるいはこれから相続を受けようとする家の程度はどんな状況でしょう?まだまだ使える建物かどうかという問いです。

親が計画的かつ定期的に修繕を実施していたので、すぐに住めそうだ。あるいは、少し直せば住めるのでれば、これからお話する(1)売るや(2)貸すの選択肢で進めることができます。

 

 

家を売却したほうが良いケース

1)精神的な負担が無くなるという利点

離れていると、台風や大雪の直後に「家は大丈夫だろうか」という心配が頭をよぎります。また、天災が無くても、「雑草が伸び放題で、お隣さんやご近所に迷惑をかけていないだろうか」などの心配もついてまわります。幾らで売れるかは置いといて、売却して気分的にスッキリすることのメリットは大きいはずです。

2)立地が悪いのでれば、負動産になりかねないので早めに処分を

相続絡みで実家などの土地付一戸建てを取得する人の数はものすごく多いということは売りたい人が多いわけです。一方で確実に人口が減少していることは、買う人が減っているわけです。需給バランスが崩れている状態では、まうます地価は下落します。

不動産はとにもかくにも立地がポイントですから、立地環境が悪い郊外の不動産を相続した場合は、早めに売却処分することが最も賢明といえます。価格が上昇することは期待ないほうがよいでしょう。

 

家を賃貸したほうが良いケース

将来、所有者自身がリタイア後に故郷に戻りたいと考えている場合は、不動産を手放さず貸家として収益を上げるという運用方法がありますが、この場合に現状の家の状態が問題になります。

つまり、貸家として人に貸せる状態にするには、リフォーム費用にいくらかかるのかが重要になってきます。

木造一戸建ての貸家レベルのグレードで考えた場合、キッチンやトイレ、浴室、洗面化粧台等の水廻り設備を新品に交換すれば概算で120万円~150万円程度かかります。

壁や天井などの床工事を除く内装(ビニルクロス)の張替えで40~50万円。屋根や外壁の塗装が必要であれば足場設置等の仮説工事を含めて100万円~120万円。築30年、40年の建物であれば給水管の交換工事費用40万円~50万円くらいを見据えた方がよいでしょう。

これらの工事はいっぺんに全部やらなければならないという意味ではなく、相続した家の状態と相談しながら、入居に差し支えない状態にするには、何をやらなければならないのかを判断します。

そして、改修工事に投じるコストを何年で回収できれば自分達は納得できるかが判断基準となります。

ちなみに、私の場合だと家賃の3年分が投資額の上限です。それも7万円や8万円で貸せることが前提です。日頃、賃貸入居者の居住年数を見ていると、入居から退去まで期間の平均は3年と6ヶ月程度なので、家賃3年分の工事費を支出しても1サイクル(1組の入居者さん)で回収できる次元なので「良し」と考えます。但し、これ以上に工事費がかかってしまうのであれば、思い切って売却する方向に舵を切るかもしれません。

とにかく、相続した家の状態によると理解してください。


空き家で放置していると、換気が不十分で建物の傷みが加速する傾向にあります。賃貸にして入居者にお住まいいただくことは建物の寿命を延ばすことにおいても意義があります。

また、不動産賃貸市場的にはアパートマンションなどの共同住宅(集合住宅)は空き部屋が多いですが、一戸建ての貸家は需要の方が高いため、十分に成り立ちます。

 
但し、貸主として覚悟しなければならないこととして、賃貸中の建物の不具合や設備の故障等については、入居者が不便な思いをしないように快く修繕や交換に応じられるかどうかということです。当然に経費の支出が発生します。

翻って、自らが貸主となり大家業を営むということにおいて、大家としての適性があるかどうかの判断をしなければなりません。

昔の大家さんの中には、「貸してやる」「住まわせてやる」といったスタンスの方が多かったのですが、旧態依然としたそのスタンスは、さすがに現代には馴染まず不動産業者離れを引き起こします。

現代の不動産賃貸業はサービス業と言っても過言ではなく、“入居者に快適に住んでいただきたい”といったスタンスがなければ入居者は募りません。理由は、仲介業者が敬遠するからです。

不動産賃貸業をするなら、ホスピタリティ精神は必須。

要するに、ホスピタリティの低い方は大家さんとしては「不適」なわけです。逆に、ホスピタリティに自信がある方は入居者から支持される大家さんになれます。

世話好きでサービス精神が旺盛な方、人の役に立ちたい、人の笑顔を見るのが嬉しいといった方は、間違いなく大家としての適性が高いといえます。そう言える根拠は、成功している大家さんの共通事項だからです。

以前は、ホスピタリティが低くてもそれなりにやってこられたわけですが、さすがにこれだけ空室が増えてしまうと...。大家さんがどんな人なのか、入居者の大きな関心事でもあります。賃貸経営に対する心得などは、こちらのウェブサイトでもご紹介しています。

相続した家が立地環境に優れ、家の保守メンテナンス状態もよければ、すぐ売ってしまうより、運用して収益を上げ続けるほうが得られるお金が多いです。参考になれば幸いです。

 

この記事を書いた人
藤原 滋己 フジワラ シゲキ
藤原 滋己
ハウスメーカー勤務時代に、木造住宅の工事監督のちに住宅・アパート・店舗・寺院など様々な建築物の営業を経験しました。建築不動産の営業歴は通算22年。 安心かつ安全な不動産取引のために、これまで培ってきた知識や経験・ノウハウを、お客様へのサービスのために全力で提供します。遠慮なく何でもご相談ください。きっとお役に立ちます。
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